空き巣・事務所荒らし・出店荒らしを防ぐ4つの防犯ポイント
目次
空き巣や事務所荒らし、出店荒らしといった「侵入犯罪」のターゲットになりにくくする方法をご存じでしょうか?
答えは、“周囲より守りを固くする”こと。
犯人は犯行に時間をかけることを嫌うため、より簡単に侵入できる建物を狙います。
ただし、「自分の施設だけを守ればいい」ものではありません。施設単位での対策を強化し、さらに周囲の施設との足並みを揃えることで、エリア全体の防御力を高めることが大切です。
街ぐるみの防犯を実現するための第一歩として、自施設の守りを強化する。この記事では、侵入犯罪の傾向と防御のポイントをご紹介します。犯罪のターゲットにされないための、守りのポイントを押さえておきましょう。
空き巣・事務所荒らし・出店荒らし――侵入犯罪の傾向
犯行が多様化・巧妙化している空き巣などの侵入犯罪
侵入窃盗の認知件数は減少していますが、犯行は巧妙化しています。また注目すべきは、ターゲットの多様化です。現金や貴金属だけでなく、銅線などの金属資材、倉庫内の商品在庫、さらには農作物まで狙われています。
発生しやすい時間帯と長期休暇のリスク
時間帯としては、日中の留守時間帯と夜間から早朝にかけての両方で発生。特に警戒が必要なのは年末年始・ゴールデンウィーク・お盆などの長期休暇期間です。施設が数日間無人になることで、犯人は時間をかけて侵入でき、被害発覚も遅れるため証拠が消失しやすくなります。
こんな施設は狙われやすい!犯人が好む環境の特徴
夜間・休日に無人になる施設
犯人は施設の稼働パターンを事前に観察し、「毎週日曜は休み」「21時以降は誰もいない」といった情報を把握しています。
死角が多い建物
隣の建物との距離が近い、通りからの視線や街灯の光が届かない通用口。高い塀や生垣に囲まれた建物といった人目につきにくい死角が多い場所では、犯人は時間をかけて侵入することができます。
老朽化した防犯設備――“無防備”のサイン
防犯対策がアップデートされていない建物も狙われやすくなります。古い鍵、故障したセンサーライト、ダミーであることが丸わかりの防犯カメラなどは「ここは侵入しやすい」と犯人に伝えてしまうことになります。
建物の出入り口が常時開いているテナントビル
テナントビルは、入ってしまえば外からは様子がわからないことが多いため、狙われやすくなります。複数の事務所がまとめて荒らされることもあり、犯人にとっては「効率が良い」ターゲットになり得ます。
狙われる主な侵入経路と手口

窓ガラス破り
ガラス窓は、事務所・一般住宅を問わず、多くのケースで主要な侵入経路となっています。特に一戸建て住宅では、侵入窃盗の4割近くが窓からという警視庁のデータ※もあります。
窓を破る方法には、ガラスを割る「打ち破り」、サッシとガラスの隙間をこじる「こじ破り」、ライターなどでガラスをあぶって熱衝撃を加える「焼き破り」などがあり、すべてがガラスを破壊する手口です。防犯フィルムなどの対策が取られていない窓であれば、わずか数秒でガラスを破って鍵を開けられてしまいます。
※警視庁「住まいる防犯110番」
無施錠のドア
意外に多いのが無施錠です。「ちょっとゴミ出しに行くだけ」といった油断や、施錠チェック漏れが被害につながります。
ピッキング・サムターン回し・カム送り(バイパス)開錠
ドアからの侵入では、ピッキングやサムターン回し、カム送り(バイパス)開錠が代表的です。古いシリンダー錠は数分で開錠され、サムターン回しではドアに穴を開けて内側のつまみを回されてしまいます。
裏口・通用口
見落とされがちなのが、裏口・通用口です。正面入口にはシャッター、常夜灯、防犯カメラがあっても、通用口の鍵は古いままというケースは少なくありません。日常的に使う通用口は老朽化に気づきにくいため、定期的に点検を行うようにしましょう。
被害に遭いやすいものとリスクの種類
犯人は「換金しやすく」「足がつきにくい」「運び出しやすい」ものを狙います。
現金・貴重品
売上金、レジ金、金庫内現金など、週末や連休前は特に狙われやすくなります。現金はできるだけ残さないことが原則。金庫に保管する場合は防盗金庫を使用し、床に固定しましょう。
店舗・倉庫の商品
転売しやすい商品在庫や消耗品、さらには収穫後の農作物が狙われるケースもあります。
銅線などの資材・金属類
銅価格の高騰を背景に換金性が高く、工場・倉庫内の金属資材窃盗事例が多発しています。
換金性の高い備品・機器類
ノートパソコン、カメラ、電動工具、測定器などが挙げられます。短時間で持ち出せ、転売市場があるため狙われやすいのです。
施設防犯の基本は『光・人の目・時間・音』の4本柱
被害を防ぐ4本柱は、光・人の目・時間・音です。侵入犯は「存在を知られること」と「時間がかかること」を嫌がります。
暗がりをなくす
常夜灯やセンサーライトを設置して、建物の周囲の暗がりをなくしましょう。建物が明るく照らされていれば、遠くからでも人の存在が見て取れます。また、動くものに反応するセンサーライトは、接近を察知していることを犯人に知らしめることでも、抑止力を発揮します。
死角をなくす・防犯カメラを設置する
塀、生垣など、犯人が身を隠せる場所がないかを確認し、見通しの良さを確保しましょう。
建物の周囲に資材が積みっぱなしになっていませんか?整理整頓の徹底も、重要な防犯対策です。
防犯カメラは、犯人にとって「見られるリスク」に直結します。また、犯罪の抑止に加え、万一被害に遭った際には証拠を残す有効な手段にもなります。
侵入に時間をかけさせる
犯人は侵入に5分以上かけることを嫌がる傾向があります。窓ガラスに防犯フィルムを貼付する、補助錠を追加したり防犯性能の高い鍵に交換したりする、面格子・シャッターを設置するなどの対策によって、侵入難易度を上げましょう。
警報装置・防犯砂利を導入する
ドアが不正に開錠されたり、ガラスに強い衝撃が加えられたりした際、大音量の警報音を鳴らして周囲に異常を知らせることで、被害の拡大を防ぎます。
また、広い敷地や敷地外周部への侵入対策、一戸建て住宅の防犯対策として、建物の周囲に防犯砂利を敷き詰めることも効果的です。
まとめ|侵入を”あきらめさせる”施設づくりをしよう
侵入犯罪の認知件数自体は減少傾向にありますが、犯行手口は巧妙化し、ターゲットも多様化しています。「うちは大丈夫」という油断こそが、最大のリスクです。
もちろん、警備会社との契約も強力な防犯手段ですが、本記事でおすすめするのは、そもそも狙われにくい施設づくり――侵入を諦めさせる対策です。万一の際には警備会社が駆けつけてくれるといっても、狙われてしまえば何らかの被害は免れません。
狙われにくい施設にするために、「光・人の目・時間・音」という防犯の4本柱を意識しましょう。
- 照明を効果的に使う(常夜灯・センサーライト)
- 死角をなくす・「見られている」ことを意識させる(見通しの確保・防犯カメラ)
- 侵入に時間をかけさせる(防犯フィルム・補助錠・高性能な鍵)
- 音で知らせる(警報装置・防犯砂利)
物理的な防犯対策と心理的な犯罪抑止効果を組み合わせて、施設のセキュリティレベルを高めましょう。
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